うなぎは、日本人にとって夏の代表的な食材のひとつです。
実はうなぎにはいくつか種類があり、それぞれに特徴があります。
また、調理法によっても味わいが異なるため、さまざまなうなぎ料理が存在します。
今回は、食用うなぎの種類と、代表的なうなぎ料理の種類を紹介します。
うなぎは19種類、食用うなぎは4種類
うなぎには19種類の品種があり、その中でも食用として食べられているのは4種類だと言われています。
以下の4種類です。
- ニホンウナギ
- ヨーロッパウナギ
- アメリカウナギ
- ビカーラ種
ニホンウナギは「ジャポニカ種」とも言われ、絶滅危惧種に指定されたのもこのニホンウナギです。日本では古くから食べられてきました。
ヨーロッパウナギは「ヨーロッパ種」もしくは「アンギラ・アンギラ種」と呼ばれる、ニホンウナギに近い味わいを持つうなぎです。
アメリカウナギは「ロストラータ種」とも呼ばれ、アメリカ原産のうなぎです。安価ですが、獰猛な性格で共食いをするため、養殖が難しいと言われています。
ビカーラ種は東南アジアで穫れるうなぎです。
絶滅危惧種に指定されているのはニホンウナギですが、近年はうなぎ全体の消費量が増え、ほかの品種についても減ってきているそうです。
わたしたちが食べているうなぎの種類は?
日本で古くから食べられてきたニホンウナギは現在でも食べられますが、かなりの高級品となっています。
そこで近年増えてきたのは、中国産などの輸入うなぎで、こちらはヨーロッパウナギが多いと言われています。
また、アメリカウナギやビカーラ種も増えてきていると言われますが、お店では品種名まで書かれているわけではないので判断が難しいですね。
外国で穫れたうなぎを国産のニホンウナギとして販売し、産地偽装として問題になるケースも散見されます。
いずれの種類でも調理法次第でおいしくなるのですが、産地偽装のうなぎはよくありませんよね。
国産のうなぎやニホンウナギにこだわりたい場合は信頼できるお店で購入する、「共水うなぎ」や「坂東太郎」などのブランドうなぎを選ぶなどを意識しても良いでしょう。
うなぎには養殖のものと天然のものがあります。
天然うなぎのほうが良さそうに思われがちですが、養殖うなぎのほうが脂が乗っていておいしい、という人もいます。
流通しているうなぎのうち99%以上は養殖だそうですが、天然うなぎはどうしても品質にバラつきがあるという問題もあるそうです。
うなぎ料理の種類
うなぎといえば「うな重」が定番ですが、ほかにもうなぎ料理はいろいろあります。
代表的なうなぎ料理の種類を紹介します。
蒲焼き
うなぎを開いて串を打ち、タレを塗って焼いたものです。
関東では背開きにして頭を落としたうなぎを、一度蒸してから焼きます。関西では腹開きで頭は残したまま、蒸さずにじっくり焼き上げます。
うな重・うな丼
うなぎの蒲焼きをごはんに乗せたものです。
重箱に詰めたものをうな重、丼にしたものをうな丼と呼びます。
ひつまぶし
名古屋の名物料理です。蒲焼きを細切りにしたものをごはんに乗せて食べます。お茶やだし汁をかけてお茶漬けにしたり、薬味を加えたりして楽しめます。
肝吸い
うなぎの肝を使ったお吸い物です。うな重やうな丼と一緒に提供されることが多いです。
きんし丼
うな丼の上に卵焼きを乗せたもので、「うなたま丼」などと呼ばれることもあります。
「きんし丼」という名前は、きんし丼発祥の「逢坂山かねよ」の登録商標です。
せいろ蒸し
福岡県柳川市の名物料理です。
ごはんに蒲焼きと錦糸卵を乗せて蒸し上げてあります。
うざく
うなぎの蒲焼きをきざんだものと、きゅうりを合わせた酢の物です。
う巻き
うなぎの蒲焼きを巻いた卵焼きです。
関西ではだしの味、関東では甘い卵焼きが多いそうです。
うなぎパイ
静岡名物のうなぎパイは春華堂の銘菓。原材料にはうなぎのエキスも使われているそうです。
ただしうなぎの味はしません。
まとめ
うなぎの種類には、品種としては主に4種類の食用うなぎがあります。
日本でもこれら4種のうなぎが、さまざまな料理として食べられています。
絶滅危惧種にもなっているニホンウナギはとても高級ですが、養殖技術が今後進歩していけば、気軽に食べられるようになるかもしれませんね。
