愛知県の南西部に位置する知多半島の西岸部にある常滑市(とこなめし)は、「常滑焼」をはじめとした「焼き物」と、東海地方の空の玄関「中部国際空港セントレア」を有する「空」、東海地方最大の人口海浜「りんくうビーチ」がある「海」のまち。
今回紹介するのは、常滑市の返礼品「伊勢湾竜宮熟成酒『たまてばこ』」です。同市の地酒を伊勢湾海底に半年ほど沈めて熟成させて完成させた新銘柄の清酒とは、一体どのようなものなのでしょうか。
本稿では、マイナビふるさと納税担当者が、気になった返礼品を紹介していきます。
今回は、「伊勢湾竜宮熟成酒『たまてばこ』」の特徴や事業者のこだわり、返礼品になった経緯などについて詳しく調べてみました!
常滑市の返礼品「伊勢湾竜宮熟成酒『たまてばこ』」について
・返礼品名:伊勢湾竜宮熟成酒「たまてばこ」
・提供事業者:合同会社井上屋
・愛知県常滑市錦町3丁目511番地
・内容量:720ml
・寄附金額:3万円
「伊勢湾竜宮熟成酒『たまてばこ』」のふるさと納税の寄附金額は3万円。伊勢湾海中の天然冷蔵庫で熟成させた唯一無二の天然熟成酒が届く返礼品です。
常滑市の老舗酒造「澤田酒造」の代表銘柄「純米白老」の熟成前清酒を、常滑沖の水深7メートルの海底に沈めて半年間寝かせて熟成。海水と木曽川から流れ込む淡水が混ざって変化する水温や、海流や重力などの海からのエネルギーが作用して、通常と比べて5~10倍ほど日本酒の熟成が早いのだそう。
海中で熟成された日本酒は、マクロレベルで酸素含有量が多くなり、ふくよかな口当たりと心地良い舌触り、まろやかな心地よさを感じられます。常温、冷やで飲むのがおすすめとのこと。
「伊勢湾竜宮熟成酒『たまてばこ』」のロマンを感じられるよう、海底から引き上げられた熟成酒は、海中での付着物(貝・海草など海からの贈り物)をそのままに箱詰めされます。熟成中に赤外線からの影響を避けるため、茶色の瓶で、蓋はロウ栓を使用することで、海水で錆びないような工夫が施されているのだそう。
パッケージにもこだわりぬいています。市内の小さな藍染め屋さんが、自然の色とは思えないほど美しく神秘的な天然藍を使用し、「知多藍」と呼ばれる伝統技法を使って丁寧に染め上げた、特別な風呂敷で包まれて届きます。
日本六古窯の一つである千年の歴史を持つ「常滑焼」の器との相性も抜群! 地元の銘酒と器で味わうのもおすすめなのだとか。
「伊勢湾竜宮熟成酒『たまてばこ』」が返礼品になった経緯
本返礼品を提供する「合同会社井上屋」は、お米とお酒の販売を行っている事業者です。
2025年に中部国際空港セントレアが開港20周年を迎えるにあたり、「知多半島で新たな観光の目玉を作ろう! 」との熱い想いのもと、嘉永元年(1848年)に創業した造り酒屋「株式会社澤田酒造」の日本酒「純米白老」と、水・風土に恵まれた知多半島米を、伊勢湾の海底で熟成させ、日本酒をまろやかに、米をおいしく熟成貯蔵する「伊勢湾竜宮熟成」プロジェクトを立ち上げたそうです。
熟成前後の味の変化を人の味覚による検証だけでなく、味覚センサー(味認識装置)を用いて化学分析しデジタル数値で比較。事業者によると「海底による熟成変化を証明して、日本の主食の楽しみ方が変わる一歩になれば」とのことです。
「伊勢湾竜宮熟成酒『たまてばこ』」は、メディアにも取り上げられるなど注目を浴びている返礼品なのだそう!
試飲会参加者からの反響
・たまてばこの元となった「純米白老」と比べ、半年間寝かせるだけでこんなに優しい味になるなんて驚きました。
・シンプルに古酒になった印象で、きれいに熟成されていると感じました。
・自然と体に染み入るような引っ掛かりのない味で、料理と一緒にいただくとおいしさがよりわかります。
事業者の想い
「たまてばこ」をきっかけに日本酒に興味を持つ方が増えることを期待しています。今秋には県内の5つの酒造と連携して、それぞれの純米吟醸酒を海底熟成させる計画をしております。伊勢湾海底で熟成した品を目玉の返礼品として売り込み、常滑市に活気を取り戻すことを目指しています。インバウンド(訪日客)にも興味を持ってもらえる新しい仕掛けを考えたいです。
今回は愛知県常滑市の返礼品「伊勢湾竜宮熟成酒『たまてばこ』」を紹介しました。地元の地酒を海底で半年間も熟成させたという、その名のとおり「たまてばこ」のようなロマンにあふれる熟成酒です。「知多藍」で染められた特別な風呂敷に包まれて届くのもうれしいですよね。気になる方は、一度チェックしてみてください。
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